オーディオルーム ルームチューン編

現在の自室の様子ですが、ここまでするのに試行錯誤を5年以上も続けました。
本などからの知識はあっても、実際に実行すると裏切られることが多々あり、途方に暮れることもありました。
音を悪くする原因の一つに壁や天井から発生するブーミングがあります。
壁の面積、強度により、共振する帯域に差がありますが、通常はミッドバスの帯域が強調される傾向になります。
自室の場合は、このブーミングが気が付いたのが一番最後で、偶然の産物で解消が出来ました。
そのことは、後ほど説明します。
一般的にBH、共鳴管など共鳴を利用する方式だと前面から出るユニットの音と共鳴で作り出された音との位相のずれの干渉で、ミッドバス帯域にディップが発生する。
そのような箱や音量が小さいと分かり難いケースもありますが、ウーファーでそれなりの音量なら酷いブーミーな音になります。
事実、8cm、10cm級のBHの場合は、問題なく寧ろ良い傾向に働いていたような気もしますが、口径を20cm級をした際に、ブーミングの洗礼を受けました。
このブーミングの説明をしますが、その前に壁の構造の漫画図をアップします。

本来は、強度のある鉄筋コンクリートの壁なのでブーミングとは無縁と考えていたことが、発見を遅れさせる原因となっていました。
原因は、断熱材の発泡スチロールに張り付けてあつた5mm厚のケイカル版は、サイズ900mm×1800mmで縁が切れていたのですが、その上に千鳥で5mm厚のケイカル板は張り付けていました。
お陰で大きな面積の板を完成させる結果になり、板厚を増やして強度を上げているつもりが、面積の巨大化で壁が軟弱になっていた。
断熱材が無に等しい強度になっていたとは・・・・強固なコンクリート壁とケイカル板との間が空気の層と同等だったと解釈しています。
何をやっても、ミッドバス【200Hzから250Hz付近】が尾を引くように聴こえる。
女性ヴォーカルの低い帯域が濁り、尾を引いていました。
何となく壁が原因かとも思い壁に重りを取り付けで固有振動を変化させたりしていましたが、強大な壁には量が少なったようで効果は殆どありませんでした。
この辺も対策を遅れさせる原因でした。
ミッドバスの対策も大事ですが、中高音【ミッドハイ】の煩さの改善も必要であり、高域に悪さをするフラッターエコー対策で、リスナーの左右の壁の角度を6度以上取って改善することにしました。
この対策は大掛かりとなり、斜めにした棚板を壁一面に取り付けたため、コストも10万円を超えましたが、効果は1000万円のハイエンド機器よりあったと思います。
この板を壁前面に取り付けたことにより、軟弱であった壁の強度が上がりブーミング対策なった。
結果、解像度の高い低域が得られた。
ここで、全てが解決したわけでは無くて、モグラ叩きゲームが簡単には終了をさせてくれません。
次のモグラのお話は、また後程します。
☆音量を上げなければエネルギが少なくて壁を盛大に揺らして悪さをすることは殆どないと思いますが、原音再生を追求したりすると、そのうちの要素の一つで音圧も必要となりますので、部屋の対策をしていないと原音再生など雲の上のそのまた上になります。
音量を上げれば悪さをする、音量を下げれば解像度の良いラジカセ?
部屋は究極のオーディオ装置と言っても過言ではありませんね。