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箱作りの愉しさは共鳴を利用するフルレンジ

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ここ連日連夜は大袈裟ですが、休みにかまけて13cm級の箱作りと調整に明け暮れていました。
調整?と言っても吸音材は使用しない箱なので、ユニットを入れ代えたりネジを緩めたり締めたりとした程度です。

写真は小箱の内部ですが、小箱故に箱内部の変な共振は無くそのままで使用しています。
製作の段階で、吸音材ありきでの製作のため特に共鳴対策はしていなかった。
・・・・・・最初から不完全な箱の製作していたと考えると恥ずかしい限りです。
逆に今回の大箱は吸音材を使用しないので、それなりに無い知恵を絞っています。
直線の長さが長く共鳴管の要素を持っていると考え、小さな反射板を内部に仕込んで筒共鳴独特の音の拡散を試みています。

部屋とスピーカーの箱は同じとの説がありますが、僕もその説を信じています。
ルームチューンは、多少の吸音材は存在しますが、主に板反射による音波の拡散になります。
デッドニングとは真逆の行動ですが、僕はこちらを支持します。
せっかく、音が存在していて共鳴で増幅しているのに、途中で吸音してしまっては音の有効利用としては不効率と考えています。

話がまわりくどくなりましたが、共鳴を利用するフルレンジの箱の製作こそが自作スピーカーの最大の面白さと感じています。
密閉やシングルバスレフなどユニットの能力が殆ど音に影響をしています。
勿論、共鳴を利用するフルレンジも同様にユニットの能力に影響を多分に受けています。
勝手な見解ですが、自分の好みに合わないユニットは、金額、性能に関わらず不必要となります。

出来の悪いスピーカーユニットほど箱作りのハードルが高くなるので面白いのではないかと思う次期もありましたが、時間と金の浪費そのものと最近では思うようになっています。
誰が言ったか知りませんが、BHはオーバーダンピングのユニットでなければ・・・・・とか
それでは、低音不足のシングルバスレフのフルレンジの改善は?
ダブルバスレフ・・・・それでも足りなければ小型BHは有効では無いか?

この辺から、バスレフ向きのユニットをBHBS化して音を纏める努力をして行きました。
公式があるわけでも無く、全て勘とによるものでサイズダウンを試みながら音を詰めて行き、バスレフ向きのユニットの攻略をしていました。
通説には、従いながら疑問を持つの繰り返しでしたが、失敗の繰り返しはモチベーションは下がりますが、箱作りの愉しさを味合わせてくれました。

密閉やシングルバスレフは、音以外に外観を美しい美術品のような造形が可能です。
美術品を作る愉しさも箱作りの内だと考えていますが、音が外観に追いつかなければ何を作っているのか分からなくなります。

今後は、吸音をしない箱の共鳴箱を美術品レベルの外観にする事を目指すと、ハードルは高くなりますが自作スピーカーの趣味の醍醐味も増すでしょう。


余談
吸音材で調整(誤魔化す)のは、有りだと考えています。
僕のように吸音材を使用する箱は欠陥品とか考えると、お金と時間がいくらあっても足りないからです。
僕は、鬼籍に入るまで、夢を追い続けているでしょう。

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jtさん

結果はともあれ何か目標をにすると楽しみが増えます。
来年には、毎日サンデーになるので小さな如来像かスピーカーの前面にレリーフでも彫ろうかとも考えています。

 

美術品のような外観をした吸音材なしの共鳴箱。ロマンありますね。楽しみです。

アールefuさん

空気と板の共鳴を分けるというのは、もやもやと思っていた事を言語化してもらった感覚です。

いつか、吸音材無しの段階で合格ラインを超える箱が出来れば…。悔しい思いをしながら、吸音材を足していく作業はただただ悲しいだけです。

 

アールefuさん

>弦楽器にはヒントが沢山ある

だと思います。

楽器も値段にある程度左右されるようですが、弾き手の腕でも差が出るので、解釈が難しい面もありますね。



 

> 20年前のS誌コンテスト時には、吸音材を全く使用していませんでした。

覚えています。確かに鮮度の高さが素晴らしかったです。低域まで能率も高くて。

> 音道の折り返しの多さは、ある意味でのサイレンサー効果があり…

ありがとうございます。
仰るとおり、中高音の減衰に効果が大きいです。
以前、ほぼ同じスペックでストレートホーンと多重折りホーンを比べてみましたが、音は全然違っていました。
ストレートホーンは腰高で中高域の漏れが多く制動も利かない音でした。

弦楽器にはヒントが沢山あると思っています。
弦はスピーカーのボイスコイルに当たり、
音響盤はコーンに当たると思います。
音響盤に囲いをつけて空気を共鳴させたのが、バイオリンやウッドベースで、
音響盤をやたら大きくして音量を稼いでいるのがピアノだと思います。

スピーカーは、この弦と音響盤がユニットとして一体化してしまっているので、ユニットが良くないと始まらない。
だから難しいんだと思っています。







 

アールefuさん

以前より折り返しの多いアールefuさんの音道を興味深く見ていました。

僕は、音道の簡易化と箱の小型を主に考えていましたが、それは、吸音材に頼ることを前提としていました。
20年前のS誌コンテスト時には、吸音材を全く使用していませんでした。
その時の考えを思い出すと、鮮度の落ちと音そのものの減衰を気にしていました。

最近、ふとしたことから、有ることに気づいて吸音材無しの共鳴の利用の有効性を考えています。

アールefuさんの音道の折り返しの多さは、ある意味でのサイレンサー効果があり、バックには不要な中高音を効率よく減衰させている優れた音道と拝察をしています。

まさしく、吸音材を使用した弦楽器など存在していませんので、先人達の試行錯誤の末の結果と考えられます。


吸音材を必要とした時点で、失敗作として精進します。


 

自分も吸音材無しでBHの完成度上げるのが目標です。

自論ですが
板の共鳴と空気の共鳴は分けて考えています。
吸音材は空気の共鳴や中高音を吸収してくれますが、
板の共鳴は取ってくれない。
でも板の共鳴は、内部の空気の共鳴で発生すると思います。
つまり、吸音材を使うと両方の共鳴を取って、つまらない音になる。
板の共鳴は特定の周波数に偏るので、スピーカーには邪魔になる事が多い。
BHでは空気のトランス共鳴だけに頼って、板の共鳴は排除すると言う考え方で居ます。
BHBSも空気共鳴だけを狙っているんだと思っています。

吸音材の入った弦楽器など有りませんから
スピーカーでもしかりです。
吸音材の無い美しい外観のハイエンドなBHBSを楽しみに応援しています。